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半クラッチは中途半端が多すぎる!?【ライドナレッジ101】

Photos:
Shutterstock,藤原 らんか

エンストを警戒して回転を上げてから、
クラッチを徐々に放すのはNG!

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発進の半クラッチに失敗してエンスト。これはキャリアのないライダーには一番の恐怖。
下手をすると立ちゴケしかねない、走り出そうとした瞬間にバランスを崩す恐怖は並大抵ではない。

この失敗を恐れるあまり、予めスロットルを捻ってエンジン回転を上げておき、そこへクラッチレバーを徐々に放しながら繋いでいく、警戒心満々の長い半クラッチになりやすい。
しかしこの操作で最もマズイのが、エンジン回転が高い状態で突然クラッチが繋がってしまうケース。
前輪がリフトしたり後輪が横へ滑ったり、トラコンなどフェイルセイフが機能できない浅いスロットル開度なので、慌てて転倒するかも知れない危険な状態に陥る。

それは二輪車のクラッチが、複数枚のクラッチプレートとフリクションプレートが交互に重なった構造のため。
半クラッチで回転が高いと熱膨張して半クラッチになっていた隙間が一気になくなり、いきなり繋がってしまうからだ。

半クラッチが繋がる位置で、レバーを放すのと同時にスロットルを捻る

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まずは短い時間で半クラッチ状態を終え、サッサと繋いで颯爽と発進していく操作を身につけよう。
複数枚のクラッチプレートとフリクションプレートが交互に重なった構造(イラストはわかりやすく枚数を減らして簡略化)は、半クラッチでお互いの隙間が均等という偶然の状態はあり得ない。
滑った熱でプレートが膨張すれば、そこで隙間がなくなりくっついてしまう。

つまり半クラッチは熱膨張している時間がないように、あまり滑らさずに素早く繋ぐのがコツというわけだ。
そこで覚えておきたいのが、半クラッチの繋ぎかけて滑った状態ではなく、滑らせる域が終わって繋がる位置。
フロントブレーキを握ったままローギヤでアイドリングのまま、クラッチレバーを徐々に放しながら後輪に駆動力が作用してシートがグィッと持ち上がるタイミングを探そう。
何度も繰り返し、そのタイミングというかレバー位置を覚えたら、その位置までそうっと放すのはやめて、スッと素早く操作する感覚を身につける。

そしてシートがグッとリフトする位置で、アイドリング回転の状態からスロットルを捻る。
これが同時にできるようになると、半クラッチは一瞬で終わり、アイドリングよりちょっと上の低い回転域で繋がって加速に入れるスマートな発進ができるようになる。

これが身につけば、あの危険きわまりない坂道発進が、両足を着いたままおそるおそるやっていた状態からも解放される。
スッとレバーを素早く放しながら、同時にスロットルを捻るタイミング、暫く集中すれば身体が覚えるので躊躇せずぜひ練習しておこう。