開発中だったLXPが、性能をさらに高めて市販へ漕ぎ着けた!
MVアグスタからLXP Orioli が限定500台のプレミアバイクとして発表になった。
Orioli(オリオリ)の車名は、ダカール ラリーで 4 回の優勝経験を持つ、エディ・オリオリに因んで命名されている。
MVアグスタを復興させたカジバのエレファントが、スポンサーのラッキーエクスプローラーのカラーリングを纏って、エディ・オリオリによってパリダカールを走ったのが1990年。
LXPはこのラッキーエクスプローラー・プロジェクトの略で、2020年にMVアグスタからこのアドベンチャー系を開発中とアナウンスがあり、プロトタイプが公開されていた。
今回発表になった500台限定のLXP Orioli は、そのプロトタイプをほぼ継承している。
931ccとなった水冷3気筒DOHC4バルブは、ボア81mm×ストローク60.2mmで、圧縮比が13.4:1。
最高出力は91kW(124HP)/10,000rpm、最大トルクが102Nm/7,000rpmで、3,000rpmで何と85%のトルクが得られると豪語。
プロトタイプのスペックをどれも上回り、当然だが逆回転クランクシャフトも受け継ぐ。
ベテランによるオフロード踏破性テストで得た実質的な設定
LXP には6軸 IMU を駆使した4 つの走行モード (アーバン、ツーリング、オフロード、任意に設定するカスタム)、ホイールスピン防止のローンチコントロール、エンジンブレーキコントロール、トラクションコントロール、コーナリングABS を含む一連の電子機器が装備されている。
エンジン ブレーキ制御には、減速率の軽減または強めに効く 2 つのレベルがある。トラクションコントロール・システムはオフにすることも可能で、公道使用では5 段階、オフロードでは 2段階の介入、および雨天用にレイン モードが設定されている。
またコーナリング ABS は完全に無効にすることも、後輪のみをオフにすることも可能で、後輪リフトアップ軽減システムも組み込まれている。
路面を選ばないタフなツアラーに相応しい装備類!
その他の電子機能は、GPSイモビライザー、クルーズコントロール、7インチTFT ディスプレイ、さらにLXP Orioli は BluetoothとWi-Fi接続を備えており、MV RideAPPと連携してエンジンと車両のセットアップ、そしてナビゲーションと連携できる。
シャーシは、ボルト留めされたスチール製トレリス サブフレームと鋳造アルミニウム製スイングアームを備えたペリメーター ダブル クレードル スチール フレームだ。
ブレーキはフロントに320mm、リヤに 265mmディスクで構成されている。
ワイヤースポークホイールは高砂エクセルリムを備え、フロントは2.15インチ×21インチ、リヤは4インチ×18インチ。 ブリヂストン製 Battlax AX41 タイヤをOEM装着するが、LXP Orioli ではより舗装路に重点を置いた Battlax A41 タイヤを装着することもできる。
標準装備として、クラッシュバー、補助ビームライト、アルミニウム・サンプ・ガード(アンダーガード)、および左側に39リットルのワンタッチで脱着可能なアルミ製パニアケース(右側ではマフラーの干渉で32 リットルとなる)が含まれている。
日本での価格・発売時期は未定。
SPEC
- 圧縮比
- 13.4対1
- 最高出力
- 91kW(124HP)/10,000rpm
- 最大トルク
- 102Nm(10.4kgm)/7,000rpm
- 変速機
- 6速
- フレーム
- ダブルクレードル
- 車両重量
- 224kg
- タイヤサイズ
- F=90/90-21 R=150/70 B18
- 全長/全幅/全高
- 2,360/980
- 燃料タンク容量
- 20L