ライディングポジションがコンパクトになると、スポーティに操る走りへと変わるのが驚き!
前傾していないアップライトなポジションのネイキッドバイクは、いちばん中庸なポジション設定で、とくに不満もなく受け身で乗っている場合がほとんど。しかし、今回AELLAのアルミ削り出し可変ハンドルに換装したZ900RSに試乗して驚いた。
ビッグバイク然としていたZ900RSが、まるで600ccクラスのようにコンパクトに感じ、ワインディングを右に左に駆け抜けるときも、実際に操りやすい車格になるではないか……。
これはハンドルの高さや幅だけではなく、AELLAのZ900RS専用のステップキットと一体化されたポジションだからなおのことだが、シートにお尻が位置する場所や、上半身がやや伏せ気味になる姿勢、そしてステップの適正な位置との関係が、ムダなチカラを加えさせず自然な動作で、後輪を軸に前輪のニュートラルなセルフステアを促す操り方になるのだ。
説明の必要もないだろうが、パイプハンドルの形状違いや単にアルミ削り出しと違い、この削り出しパーツで組み上げたコンポーネントでなければこうはいかない。
専門知識と経験の豊かなスタッフが、熟考してまとめあげた位置関係は、まさに説得力が高く乗りやすさには舌を巻いた。
そもそも、ライディングポジションを変えてみたいという発想は、よほど走り屋でないかぎり思いもしないのがフツーだ。
けれどもこのポジションであれば、腕自慢の走り屋でなくても、ワインディングを攻める走りといわずツーリングで楽しく乗れると思う。
これほど違ってしまうのは、実際に跨がってみないとピンとこないはず。ぜひ機会をつくってカスノモーターサイクルで体験なさるよう強くお奨めしたい!
そのサイズ違いに込められたニュアンスの違い…… 実際に跨がって手を伸ばせばすぐわかるはず!
ノーマルというほど寸法も大きく違わない……と思うなかれ。このニュアンスはハンドル握ってみれば大差なのがすぐわかる
高さや角度を微妙に変化できるアタッチメント
足下をキュッと絞まった感じに落ち着かせる、ステップキットの存在も欠かせない意識せずともマージンのある姿勢に
AELLAといえば削り出しパーツのステップが長年の実績で知られてきたが、その繊細な形状にもかかわらず剛性感と操作感の確かさはさすが。チェンジとブレーキの操作がオリジナルの車輌とは次元の違うハイグレードを感じさせる。もちろん微妙な位置アジャストなど、見た目にはわかりにくいが唸らせるつくりだ