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【ビモータ KB4&KB4 RC】EICMAでついに登場したKB4と新時代のカフェレーサーKB4 RC

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ビモータ
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Bimota KB4 | Official video |

コンセプトは「Vintage Inspired」

11月23日からイタリアで開催されたEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)で、ビモータがKB4およびKB4 RCを発表した。
さかのぼればカワサキがビモータに資本参加を表明し、2019年のEICMAでNinja H2のスーパーチャージドエンジンを搭載したハブセンターステアリングの「TESI H2」を発表。同時に次弾として、Ninja 1000SXのエンジンを搭載するKB4のイメージスケッチを公開していた。そして新型コロナウイルスの影響もあり実車の発表が遅れていたが、ついに2022年発売モデルとして登場したのだ。しかも本年のEICMA開催まで極秘にしていたKB4 RCも同時に発表され、二輪業界はもちろん多くのバイクファンを驚かせた。

KB4およびKB4 RCのコンセプトは「Vintage Inspired(ヴィンテージ・インスパイアード)」で、1970年代の象徴的なビモータのクラシックなスタイルと、ビモータが考える現代的なバイクを高い次元で融合している。
現時点では日本国内での販売予定やプライスは未定だが、まずはEICMAでベールを脱いだKB4の姿を隅々まで見てみよう!

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なにより特徴的なのがサイドビュー。テールカウルに収めたラジエターに空気を導くための流路を、フロントからテールまで連続的に繋がるデザインで、かつカーボン地を見せることで視覚的にもアピールしている。
この部分はフロントフレーム+アルミプレートのシャシー構造や近年のビモータが採用するドライカーボンの外装から想像すると、サブフレーム(シートレール)を持たないモノコック構造の可能性もある。そして丸型LEDヘッドライト(Z900RSと同一品と見られる)のフロントビューは、1978年に発売したZ1のエンジンを搭載するKB1をオマージュするレトロモダンな佇まい。
ボリューミーに感じなくもないが、正面俯瞰からの写真を見るとシート部はかなり細めで、リヤビューもかなりスリム。ホイールはOZレーシングのアルミ鍛造(F=3.50-17/R=6.00-17)、タイヤはピレリのディアブロ・スーパーコルサSPを履く

車体はフロントフレームとプレートのみ!?

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こちらはYouTubeのビモータ公式チャンネルのKB4オフィシャルビデオのキャプチャー画面(動画の冒頭の5秒間くらいが見どころ!)。フロントフォークを支えるパイプ製の非常にコンパクトなフレームが見て取れる。そしてパーツリストらしき図面には、フロントフレームと共にプレート状のパーツが記載されている。エンジンを完全にフレーム剛体に使用し、ヘッド周りにフロントフレーム、クランクケース後方にスイングアームピボットとなるプレートを配置する

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テールカウルにラジエターを内蔵

KB4の目玉のひとつが“ハイプレッシャー・クーリング・システム”と呼ぶ、ラジエターの配置。デザインの特徴でもある車体側面の導風路から、テールカウル内に備えたラジエターに空気を送り、電動ファンで吸い出す冷却システム。ラジエターを一般的なエンジン前から移設したのは、ホイールベースを短縮して車体をコンパクトにすることでコントロール性を高めるのが目的という

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スイングアームにサスペンション機能を集約

リヤサスペンションはスイングアームにショックユニットとリンク機構を集約。エンジン後部に配置したアルミ削り出しのプレートにスイングアームピボットを設け、サスペンションのリンクアームを繋ぐことで、大きなフレームを持たない車体レイアウトに対応、リヤショックはオーリンズのTTX36を装備。スイングアームはアルミ塊から削り出した3分割構造で、TESI H2では3ピースを接着剤で接合していたが、KB4は溶接組み立てとなる

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フロントはコンベンショナルな倒立フォーク

フロントフォークはオーリンズのφ43mm倒立フォークを装備。ブレーキはブレンボのラジアルモノブロックStylemaとφ320mmディスクを装備。フロントフォークを支えるトリプルツリーとトップブリッジは、ビモータならではのアルミ削り出し。メインキーはカワサキの純正パーツだろう

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大型液晶パネルの現代的なコクピット

メーターはNinja 1000SXと同じ4.3インチフルデジタルTFTカラー液晶。表示もNinja 1000SXに準ずると思われるが、キーONの起動時はbimotaのロゴが表示されるようだ(YouTubeのビモータ公式チャンネルのKB4 RCオフィシャルビデオで確認)。左右のハンドルスイッチや燃料キャップはカワサキ純正パーツ

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アルミ削り出しのステップはポジション可変

スイングアームピボットを外側から挟む形状のステッププレートに設けた偏芯アジャスターを回すことで、ステップの位置を変えられる。ドライブスプロケットカバーはビモータのロゴが入ったカーボン製

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丁寧に縫製された本革シート

シートは薄手だが、一般的なスーパースポーツとは異なる美しいステッチが施される。ストッパーにはロゴが型押しされる

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マフラーはカワサキ純正

エキゾーストパイプから集合部やチャンバーを含め、エキゾーストはNinja 1000SXの純正。サイレンサーもエンドキャップとヒートガードはビモータオリジナルのカーボン製だが、本体は純正品

SPEC

Specifications
Bimota KB4
エンジン
DOHC4バルブ水冷4ストローク並列4気筒
総排気量
1,043cc
ボア×ストローク
77×56mm
11.8対1
最高出力
104.5 kW (142HP)/10,000 rpm
最大トルク
111Nm(11.3 kgf-m)/8,000 rpm
変速機
6速
フレーム
高張力鋼トレリス・フロントフレーム+アルミ削り出しピボットプレート
車両重量
194kg
キャスター/トレール
24°/100.8 mm
タイヤサイズ
F=120/70 ZR17 R=190/50 ZR17
全長/全幅/全高
2,210/765/1,165
軸間距離
1,390mm
シート高
810mm(±8mm)
燃料タンク容量
19L
価格
未発表

RC(レースカフェ)の名を持つネイキッド

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Bimota KB4 RC | Official video |

EICMAで発表されるまで、その存在を完全に隠していたKB4 RC。スペックは未発表で詳細は不明だが、リリースでは“KB4 RCは2022年のモデルレンジとして完成”と発表しているので、いわゆるショーモデルやコンセプトモデルではなく、市販車として準備が進められていることが伺える。セパレートハンドルの低いフォルムが新時代のRC(レースカフェ)=カフェレーサーを強くイメージさせる。
それではKB4とは異なるスタイルとディティールを見てみよう!

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フロントのシュラウドからテールに繋がる流路がより強調されているため、既存のカウルレス車とは一線を画したスタイル。しかしビモータ初のフレームキット(ホンダCB750Fourのエンジンを搭載するシャシーと、それにセットするFRP製タンクやシートのキット。完成車としては販売していない)で組み立てた公道走行モデルと、どことなくフォルムが似ている。テールランプやフェンダーがスイングアームマウントの低い位置にあるため、テールカウル内のラジエターの存在感が増す独特なリヤビューも魅力的

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ネオレトロ顔のネイキッドは電子制御式サスペンションを装備!

丸型のLEDヘッドライトはKB4と共通だが、こちらはメッキのリムもZ900RSやW800用と思われる。ライトケースとデジタルメーターのケースを支えるアルミ削り出しのステーがモダンな形状。フロントフォーク(マルゾッキ製)のトップキャップから伸びるハーネスから、電子制御サスペンション装備と推測。よく見るとセパレートハンドルのクランプ部の形状がKB4と異なるので、ポジションも違うのか? またKB4では装備されているステアリングダンパーも未装着。燃料タンク前部のエアボックスカバー(?)の形状も、KB4と若干異なる

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カスタムライクな2本出しのメガホン

エキゾーストはエキパイからすべてブラックだが、形状的にはチャンバーまでNinja 1000SXの純正と思われる。ビモータのロゴが入る2本出しのサイレンサーはARROW製。果たして純正装備かオプションか? リヤショックはマルゾッキ製

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リヤセクションもオリジナル

KB4と異なりテールランプやナンバー、リヤフェンダーがスイングアームにマウントされるタイプのため、ラジエターファンを保持するテールライト下面のパーツの形状が異なる。KB4はカーボン製だが、このRCはアルミ製か?

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ストッパーも異なる

テールカウルの形状がKB4と微妙に異なり、シートストッパーはRCには小振りなタイプが装備される