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このバイクに注目
HONDA
VTR
1997~2018model

VT250Fから35年余の水冷VツインがVTRで見せた熟成度の本モノ感は半端ない!【このバイクに注目】

Photos:
HONDA

トラス構造のピボットレスフレームは、新しい世代の仕様によるデザインとの一体感で完成度を高める!

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1997年、ホンダはVT250系をベースにトラス構造の新しいピボットレス・フレームを採用したVTRをリリース。
その250ccDOHC水冷90°Vツインの源流は、1982年5月にデビューしたVT250F。
それまで最速を誇った2ストローク250スポーツに、4ストロークで立ち向かおうと11,000rpm以上の超高回転を前提に開発した画期的なスポーツマシンだった。
市販車の常識を逸脱したレーシングマシンでしかあり得ない高精度エンジンで、信頼性など心配する声をよそに基本設計の確かさで支持層をどんどん拡げ、一世を風靡する大ヒットとなり圧倒的な存在感を誇った。

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その画期的な250ccDOHC水冷90°Vツインは、その後フルカウルのINTEGRAやボディマウント・ハーフカウルの一体デザインを経て、ネイキッドのVY250Z、さらにインテグレートされたデザインの3代目、そしてツインスパーフレームのネイキッドSPADA、パイプフレームでトラディショナル方向へ戻ったハーフカウルのXELVIS(ゼルビス)と、スーパースポーツからツーリングスポーツやタウンスポーツ的なキャラクターまで、まさに七変化といえる展開をみせた。
しかし1997年からの大きく刷新され、同じ年にデビューしたビッグVツインスポーツのVTR1000Fで採用した、パイプを3次元構成したトラス構造のフレーム、しかもピボットレスの構成となり、見た目にもスタイリッシュで時代を反映した新ネイキッドへと生まれ変わったのだ。

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V4やVツインでV型エンジンの経験を10年以上積んだホンダは、エンジンが前後に長くなるネガティブの払拭と、タイヤのロープロファイル・ワイド化で路面からのストレスも大きくなったことを併せ、要求される強度方向がステアリングヘッドと異なるスイングアームのピボットをメインフレームから分離させる手法を選んだ。
とりわけVTRではメインフレームはエンジンマウントとの連結のみ。
そこからプレートを介してスイングアーム・ピボットを別に設ける構成。
この恩恵でステップまわりのスリム化など、ナロウな車体構成を活かす新世代ライディング・フィールが可能になったとアピールしていた。
さらにエンジン特性を中低速のレスポンスを向上させ、ミッションも6速から5速へ少なくして実用性をアップする、かつての超高回転高性能マシンでは考えられない大改革を断行したのだった。
そもそもロングランのメリットで、積み重ねたノウハウから吸気経路の長さや断面にはじまり、カムプロフィールに至るまで250ccとは思えない中速域を充実させていたが、そうした細かなチューンに加えジェネレーターの慣性マスを12%増やすトルク増大方向に進化させていたのも見逃せない。

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そして2009年、排気ガス規制への対応もあってキャブレターを電子制御燃料噴射化、そのPGM-FIも既に大幅な進化を果たしており、吸気のストレート化はもちろんキャブレターでは成し遂げられなかった回転域やスロットル開度の無数の組み合わせ対応で、どんな条件下でも変わらないレスポンスが得られるようになった。
またこれを機に燃料タンクのフォルムをはじめデザインもスリム・コンパクトをアピールするルックスへと変身を遂げたのだ。

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さらにエンジンをブラックアウト、5色のカラーリングをホイールも黒にしたSTYLE IとゴールドホイールのSTYLE IIの2仕様としたり、2014年7月からハーフカウル装着のVTR-Fも加わるなど、長年生産を継続した機種ならではの余裕を感じさせるラインナップを展開していた。

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しかし反面、キャブレター仕様のスロットル・レスポンスを好む層もあって、その後の中古車市場でもニーズは分かれているようだ。
レスポンスの質ではなく、エンジンが応えてくれる感性にこだわるライダーがいて、30年以上も前に開発されていても他のバイクと比較する、そうしたファンを育んだのもホンダならでは。
バリエーションとして、2014年7月からハーフカウル装着のVTR-Fを加えるなど、長年生産を継続した機種ならではの余裕を感じさせる幅広いラインナップが展開された。

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しかし反面、キャブレター仕様のスロットル・レスポンスを好む層もあって、その後の中古車市場でもニーズは分かれているようだ。
レスポンスの質ではなく、エンジンが応えてくれる感性にこだわるライダーがいて、30年以上も前に開発されていても他のバイクと比較する、そうしたファンを育んだのもホンダならでは。

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そして2017年、遂にその生産を終了することとなった。
この間に繰り広げられた進化を振り返ると、まさにスポーツバイクが様々なブームの渦中で、その都度バイクの価値観を変えてきたVT250系の歴史は、まさに我が国バイク史の象徴といえるだろう。