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【トライアンフ トライデント660 インプレ】『鬼滅の刃』主人公、竈門炭治郎の由来の地?「宝満宮 竈門神社」に行ってみた

Photos:
高島秀吉

トライアンフの新しいトラッドスポーツ“トライデント660”で冒険に行きたい!
そう思って、僕は1日で様々な冒険ができる街、九州の福岡へ飛んだ。97万9,000円という価格とトライアンフならではの3気筒エンジンを搭載したミドルネイキッド、トライデント660はこれまでの外車の概念を覆すパッケージで登場。発表時から話題を呼び、上陸後のセールスも好調。すでに多くのライダーが走り出している。いい意味で外車の敷居の高さがなく、実際に乗っても個性はあるけれど難しさやクセがないのがその理由だろう。

実際に九州では様々なシチュエーションを走ったが、どの風景にも一瞬で馴染む感覚はとても新しい。それだけでキャリアやスキル、使い方を問わず、様々な相棒になってくれる期待感がある。海、山、街、そして観光地の様々を巡ったインプレッションや美しい写真はRIDE HI NO.4を見ていただくとして、ここでは誌面で紹介しきれなかったことがいくつかあるので紹介したい。タイトルの通り、流行りに乗って福岡県太宰府市の「宝満宮 竈門神社」に行ってみた。

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僕が行ったのは3月上旬。桜のシーズンはとても美しいのだと思う

「宝満宮 竈門神社」は太宰府天満宮から5〜10分ほど

冒険の舞台に福岡を選んだのは、「行きたい!」と思ったところに移動しやすいからだ。様々なシチュエーションを走ることが可能で、それでいてきちんとバイクのインプレッションを取りやすいのである。目的地のひとつに太宰府天満宮があった。太宰府天満宮は、菅原道真公をお祀りする神社。「学問、至誠、厄除けの神様」として、​日本全国から参拝者が集まる。小さな頃から頭の片隅にずっとあったけれど、初めて訪れることができた。

トライデント660のモダンなデザインは、太宰府の昔ながらの街並みにもスッと馴染んでいく。
狭い道を押し引きして歩いてみたけれど、そんな時もコンパクトかつ軽量な車体がありがたい。走行中の音質もマイルドで低回転でそろそろと走っていれば通行人を威嚇することもない。そんな時の極低速が扱いやすいのもこの3気筒エンジンの美点だ。

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太宰府天満宮の周辺を散策する。トライデント660の落ち着いたモダンなスタイルは古い街並みにもスッと馴染んでいく

太宰府天満宮やその近隣の街並みを散策していると「鬼滅の刃の主人公由来の地に行ってみますか?」とカメラマンの高島さん。『鬼滅の刃』はもちろん僕も全巻を購入し、没頭した……。ここから10分ほどだと言うので、迷わず行って見ることにした。

『鬼滅の刃』はアニメ、漫画、映画、他にもグッズなどが一世を風靡。映画は、現在も興行収入1位の記録を塗り替え続けている。今回も「竈門神社」に行ったことを自分のSNSにあげたところ、「いいなぁ〜」と思わぬところに『鬼滅の刃』ファンがいて驚いた。『鬼滅の刃』作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんが九州の福岡県出身なのは有名な話。竈門神社が竈門炭治郎の由来になっているかは公表されていない。しかし、絵馬を見ると炭治郎や禰豆子のイラストを描いたものや、炭治郎へのメッセージや感謝を綴る言葉がたくさんあり、ファンの聖地になっているのは間違いない。

「竈門神社」の麓は宝満山の登山道入り口として有名だったが、周辺の道路標識や神社内の売店は新しく、最近観光地としてさらにメジャーになったことがよくわかる。『鬼滅の刃』の経済効果が様々なところに波及していることを改めて実感。僕は3月上旬に行ったため、ご覧の風景だったが次は桜のシーズンに来てみたいなぁと思った。

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高速道路でも3気筒エンジンの加速感を楽しむ。スロットルの開け方で音やフィーリングの変わる面白いエンジンだ

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今回改めて感心したミシュラン のパイロットロード5。とても穏やかで、寒さにも強い。温度依存しないため、走り出した瞬間から安心感が高いのだ

市街地も冒険のワンシーンになるトライデント660

竈門神社の後は高速道路に乗り、市街地に向かった。六本松→中洲→天神の周辺を移動してみた。
ポジションやバイクからの熱気で市街地走行が快適でないバイクもたくさんあるが、トライデント660は抜群の機動性を誇った。
前に座った街乗りポジションでも回答性がよく、細かい路地やUターンがまったく苦にならない。市街地での快適性もしっかりとつくり込んでいる印象だ。
ギュッと凝縮されたスタイリングの通り、程よいスポーツ性と機動性があり、660ccよりも小さな排気量のバイクに乗っていると思わせてくれるほどだ。
足着き性はそれほどよくないけれど、軽さとスリムさが跨っている時の安定感に寄与。手を離していてもいきなりフラッとくる感覚はない。

市街地は正直なところ低いギヤでも走れるが、低速で粘るエンジンのため発進したらすぐに4速くらいまで入れてしまえる。その方が良い意味でスロットル操作が曖昧になり、余計な車体のピッチングも出にくい。

ゆっくり走っていても楽しめるバランスとスポーツ性を両立させるのは難しいけれど、トライデント660はとても良いところに落ちついている。実際に走ると「国産っぽい」と感じるかもしれない。そういったところで刺激を求めるライダーには物足りない部分もある。でも、バイクから急かされたり、プレッシャーを感じるのが苦手なライダーの冒険の相棒には、穏やかな性格のトライデント660がマッチするはずだ。

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市街地ではコンパクトな車体が味方になる。トルクフルなエンジンなので発進してすぐに3、4速までシフトアップする

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市街地の散策が楽しいトライデント660。Uターンや小回りも苦にならないのがいい。たまに市街地を見上げると新しい発見がある

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市街地でも意識して操るとキビキビと走る。このクラスのモデルにしてはサスペンションも柔らかすぎず、スポーティな乗り味だ

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天神の街中にバイクを止めて眺める。足着き性はそれほどよく無いけれど、スリムでコンパクトなので跨っている時の安心感は高い

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気軽に乗れるキャラクターだから、一瞬で非日常に行くことが可能。トライデント660はショートトリップが楽しい

協力/ トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン , トライアンフ福岡
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