MOTO GUZZIから個性派ライダーに垂涎の新世代マンデッロが発売開始！【What's New】

2021年に100周年を迎えたモトグッツィ。これを機に新世代エンジンを開発、新たにV100 マンデッロ（MANDELLO）と同社・本拠地の名を冠したNewモデルを昨秋にワールドローンチで全世界のジャーナリストが試乗、RIDE HIでも現地リポートをお届けしたが、いよいよ日本でも2月6日から受注を開始、6月より順次出荷されると発表があった。

価格は電子制御によるセミアクティブサスなどフル装備のV100 Mandello Ｓ（車体色は2121グリーンとアバンギャルドグレーの2タイプ）が264万円、スタンダードのV100 Mandello （車体色はマグマレッドのみ）が220万円（共に税込み）となっている。

縦置き90°Vツインはこれまでのモトグッツィならではのトラディショナルな構成を継承しつつ、V100 Mandello は、水冷DOHCで4バルブにライダーの膝頭がインジェクターに干渉しないよう吸気と排気を90°ひねり、吸排気をVバンク間から両外側へ配したのが特徴。

ボア・ストロークが96×72mmで排気量1042ccの新世代Vツインは、最大出力が84.6kW(115PS)/8,700rpmで最大トルクは105N-m(10.7kgf-m)/6,750rpm。とりわけ3,500rpmで既に82%のトルクが得られるため、どの回転域でも強大なトルクで高速道路からワインディングまで、ライダーのここぞというときのトラクションに他とは比較にならない強みを発揮する。
ライダーが操る醍醐味を味わえるよう最優先したコンセプトが明確だ。

またエンジン前後長がご覧のようにV85TTより103mm短いコンパクトさで、クランクケース内にオイルパンをリードバルブで分離する構造のため、ウエットサンプでもエンジンの上下長を短縮して、より低重心なハンドリングへ貢献するなど、進化の著しさも半端ない。

カテゴリーとしてはスーパースポーツでもスーパーアドベンチャーでもないが、V100 Mandelloの電子制御レベルは最新ハイエンドそのもの。
ライド・バイ・ワイヤ電子制御スロットル、高度な計算速度を誇るマレリ製11MP ECU、そして6 軸慣性プラットフォームなど、最先端のエレクトロニクスパッケージが備わる。

6 軸慣性プラットフォーム（IMU）は加速度計とジャイロスコープにより、路面に対するバイクの状態を認識、ライディングからの入力情報を記録・処理し、制御パラメーターを効率的に調整するECU にデータを送致。
これらのデータからコーナリングABS のポテンシャルを最大限に引き出し、路面での安全性を最大限確保する。

また横加速度やフロントブレーキにかかる圧力、リーン角度、ピッチ方向、ヨー方向の角度などさまざまなパラメーターを常に監視し、さらには減速度と安定性の比率の信頼を高めるためブレーキ動作が調整され、特殊なアルゴリズムによってコーナリング時のブレーキ操作とABS介入を最適化するハイパフォーマンスマシンと同じ次元にある。

ライディングモードはTour、Rain、Road、Sportの4 つ。3 種類のエンジンマッピング、4 段階のトラクションコントロール、2 段階のエンジンブレーキを関連して設定し、そして世界初のアダプティブ・エアロダイナミクスの搭載によるサイドディフレクターの高さも制御している。
さらに S バージョンでは、オーリンズ製スマートEC 2.0 セミアクティブ・サスペンションの調整も、マニュアルからプログラムされた組み合わせまで、ライダーの好みに合わせ任意に設定できる。

V100 Mandelloは、従来のツーリングスポーツとは一線を画した、ライディングを楽しみたいアクティブなライダーを前提にしているところが他と大きく違う。
それはある意味、ツーリングニーズへ向け、アドベンチャー系が高度な電子制御を装備して横滑りして参入してきたこれまでに、新たな一石を投じるバイクでもある。

純粋にロードモデルである側から、快適性を意識しつつ操る醍醐味を重視したスポーツ性こそが、V100 Mandello の目指すところなのは間違いない。
果たしてスーパーバイクから、距離の長いツーリングでハンドリングを楽しみたい層へ訴求できるか、今後に注目をしたい。

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