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このバイクに注目
HONDA
CB1300 SUPER FOUR
1998~2001model

BIG-1に冷却フィンがあった初代CB1300!【このバイクに注目】

Photos:
HONDA

1300ccのX4エンジンで排気量アップ、
冷却フィンがついて2本マフラーの出立ちに!

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1992年、ホンダCB1000 SUPER FOUR、別名「BIG-1」で水冷でノッペリしたシリンダー外観のビッグネイキッドをリリース、大きいコトに価値がある流れに先鞭をつけた。
するとヤマハが1994年にXJR1200と、さらに排気量が大きく空冷のネイキッドで対抗、するとホンダはこれを上回る1,300ccのX4エンジンを搭載したCB1300 SUPER FOUR(SC40)を投入したのだ。
ところがこの19898年の同じ2月の3日後に、ヤマハも排気量を1,300ccへ拡大したXJR1300を発表、どこで機密が漏洩したのかなどという不穏な空気が流れるほど熾烈な闘いが展開されていた。

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そもそもホンダは、CBR1000Fのフルカウルに覆われたエンジンが、水冷のウォータージャケットの平面的なカタチが美しいと、敢えて見せてしまおうという洗練さに換える発想だった。
ただエンジンを見せるからには冷却フィンはあったほうが目に馴染むという意見は開発陣にもあって、1,300ccへモデルチェンジする際、ヤマハに対抗するわけではないものの、X4エンジンについていた冷却フィンをそのまま残していた。

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パワーユニットは1997年にデビューした、アメリカンマッチョスポーツ(ホンダではロング&ローのカスタムネイキッドとカテゴライズしていた)のX4をベースに、スロットル・レスポンスの感覚的な醍醐味を引き出す側へとチューン。
1,284ccは100PS/7,500rpm、12.2kg-m/5,000rpmと、X4よりは高回転側へ伸びがあり、逆に低中速域ではゴリゴリ感を直感させるチューンとしていた。
因みに1本マフラーだったのを、左右へ振り分けた2本マフラーとして、リヤサスを2本サスながら、路面追従性の向上を狙ってショックユニットのボトムにリンクを介した「ダブルプロリンク」を装備、フロントブレーキには6ポッドのキャリパーと走りを意識させる仕様となっている。

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フレームは燃料タンク下にバックボーンを角断面とするHawk系一連の影響下にあり、剛性バランスなど丸パイプとの組み合わせでライダーに操る実感を与える方向の開発が進められていた。
車体のカラーリングは「BIG-1」定番のCB1100Rグラフィックとベースのイメージは維持しながら3度のマイナーチェンジを重ね、2000年モデルからはシリンダーのブラック塗装をやめてエンジン全体がシルバーの冷却フィンが目立つ出立ちとなっている。
またフロントブレーキも4ポッドへと変更、車重を5kg軽量化するなどの改良が加えられた。

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そして2003年、PROJECT BIG-1から10年を経たのを機に、エンジンから車体すべてを見直す、3世代目への刷新が行われた。
エンジンは再びノッペリとした冷却フィンのないボディとなり、2025年2月のファイナルエディションまで22年間ものロングランを続けるのだった。