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このバイクに注目
270°のツインスポーツ
2022model

鼓動をアクティブに楽しめるツインスポーツ

Photos:
長谷川 徹,柴田 直行,DUCATI,藤原 らんか

急がない、でも頻繁に醍醐味を楽しめる

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リスクを冒さずスポーツするには270°の2気筒がお奨め

スポーツバイクの楽しみ方はライダーによって様々。スーパースポーツで途方もないハイパーエンジンをその片鱗を感じながら楽しむのもあれば、手に負えるエンジンパワーを選択してパフォーマンスのかなりの部分を引き出しながら操る醍醐味に浸る楽しみ方もある。
いっぽう、そこまでアクティブに走らせる自信もないので、いわゆるエンジンの鼓動を感じながら心地よさを楽しむライダーもいるだろう。
いずれにしても一般公道で、常軌を逸したリスクに踏み込まないライディングをいかに楽しむかは、どんなバイクを選ぶかで大きく違ってくる。
ただ乗り方次第で変わるのが、スロットル開度とエンジンの常用回転域。ビギナーやリターンライダーは、スロットルを1/4以上開けるなど想像すらできないとんでもない暴挙にしか思えないはず。しかしそこまで暴力的ではない、エンジンが路面を掴む、ライダーが操る醍醐味を楽しめる領域を知っているライダーも少なくない。
そんな走り方のためにつくられているスポーツバイクが、2気筒で270°間隔のエンジンだ。

リヤホイールは爆発を刻みながら円滑に回転していない!

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エンジンは2回転(720°)に1回爆発がある

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低い回転で逆転しないよう重いウェイトが回っている

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どんなに高回転でもウェイトが刻む脈動は消えない

エンジンの鼓動というと、単気筒や2気筒の低い回転域で感じやすいドコドコといったバイブレーションを思い浮かべる。しかしこれは4気筒にもある。
エンジンはその爆発行程を生むためにピストンを往復させなければならず、とくに低い回転域で逆回転させないようクランクには重いウェイトを伴う構造になっている。
爆発の衝撃だけではなく、これが回転すると脈動を生じながら同時に力強く路面を蹴るトルクにも結びつく。
とはいえ高回転で連続的になると、それは徐々に消えてしまうと思いがちだが、実は1万回転でもこの脈動は消えずリヤホイールは円滑に回転していないのだ。
ただ路面を刻むグリップ力は、回転の上昇と共にパワーとして後輪が押し付けられて粘着する関係へと変わっていく。

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低回転の鼓動はその度にグーン、グーンと押すトルクに直結

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連続する高回転では加速や最高速度など絶対性能を支える

より脈動が路面を強く掴む不等間隔270°の鼓動

このように路面をグリップしやすい低い回転域でも、その脈動にもエンジンの気筒数によって違いがある。とりわけDUCATIのように90°Lツインだと行程に広い間隔のあるパターン、そしてクランク位相といって敢えて不等間隔にして脈動によるグリップを強調する方式まで、ライダーにエンジンをどう楽しませるかをメーカーは工夫を凝らしている。
一般公道でリスクを冒さずエンジンを楽しみながら、コーナリングなどバイクを操る醍醐味を味わうなら2気筒とお奨めする根拠は、こうしたテクノロジーが込められているからだ。
270°のツインスポーツには、大人が長く楽しめる奥深さがある。どんな機種がそのエンジンなのか、仕様をチェックされてバイク選びに夢を馳せてはいかがだろう。

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4気筒は720°の間に4回の爆発で脈動も大きくなく低い回転からスムーズに回る

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DUCATIの90°Lツインは2気筒でも広い間隔の行程があってグリップする脈動が強い

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並列2気筒でもクランク位相を270°にすることで不等間隔の脈動でグリップが楽しめる

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