ビモータ好きが集まり、トークショーも堪能。
最新TESI H2も間近で見て触れられる、スペシャルなミーティング!
5月8日(土)に袖ケ浦フォレスト・レースウェイで行われたDAINESE Presents BIKE GATHERING.004の併催イベントとして『ビモータミーティング』が開催された。これはビモータのオーナーはもちろん、ビモータに興味がある方ならだれもが参加できるミーティングだ。
1973年にハンドメイドのフレームビルダーとして、イタリアで創業したビモータ。日本製の4気筒エンジンをはじめ、様々なブランドのエンジンを搭載する独自のシャシーは、量産車のような妥協は一切なく、理想のハンドリングを追求した。
トークショーでは、そんなビモータの原点から、日本人でもっともビモータに試乗しているプロデューサーの根本が、創業時のエピソードからハブセンターステアリングのメリットまで解説。また、1994年からビモータに深く関わり、日本総輸入元を務めるモトコルセ代表の近藤さんとモータージャーナリストの宮城さんも、ビモータへの思い入や独自の乗り味について語った。
そしてカワサキがビモータに資本参加して初のマシンである「TESI H2」も展示。間近でハブセンターステアリングを眺めるだけでなく、写真を撮ったり実際に触れることもでき、ビモータオーナーはもちろん、バイクギャザリング参加者や、ダイネーゼのスーパーセールに訪れたバイクファンも大満足な催しとなった。
晴天のもと、新旧様々なビモータが12台大集合。もちろん全員が自走でやってきた
中央がビモータの日本総輸入元であるモトコルセ代表の近藤 伸さん。なんとミーティング当日、近藤さんはTESI H2を自走で会場入りした。左はモータージャーナリストの宮城 光さん、右がRIDE HIプロデューサーの根本 健。三者三様のビモータに対する想いをトークショーで披露した
ハブセンターステアリングのメカニズムやライディングフィールを語る宮城 光さん。ちなみに写真のTESI H2が日本上陸を果たした際、初めてレーシングコースで試乗したのが宮城さんだ
モトコルセが展示したBB3は、2013年EICMAにてS1000RRの並列4気筒エンジンを搭載するBMW-ビモータの3番目のモデルとして発表され、最終的に26台しか生産されていない希少なモデル。BB3は、2014年に名門アルスターレーシングとのコラボによりスーパーバイク選手権スーパーストック1,000ccクラスに参戦。非公式ながら好成績を残し、BB3のフレームの基本性能とビモータのフレームビルダーとしての技術力の高さを証明した。
このBB3は、2015年にマン島TTレース参戦を記念して発売された限定カラーモデルBB3 Trofeoをベースに、エンジンはモトコルセによるシリンダーヘッドチューン+ピスタルレーシング製鍛造ハイコンプピストン、STM製ドライクラッチコンバージョンEvo-GPにてパフォーマンスを高め、足回りにオーリンズ製SBKフォーク、ブレンボGPマスター+キャリパー、SICOM/MOTO CORSE共同開発のGPタイプカーボンセラミックディスク前後、BSTカーボンホイールなどで「本来の姿」にスープアップされたコンプリートバイクBB3 T-CRだ。
ただでさえ珍しいビモータに大幅なカスタムを施したり、美しいコンプリート車も集まり、大いにギャラリーの目を引いた。最新のTESI H2は注目の的で、多くのライダーがしゃがんでハブセンターステアのメカニズムに見入っていた。
DB5 山口 徹 さん
DB5(2005年~)はパイプのトラスフレームにドゥカティの1,000cc空冷L型2気筒を搭載。「乗った瞬間に感じるカチッとしているけれど硬すぎないフィーリングが最高! 細部までこだわる作りや仕上げは芸術的です。ロビアーノ氏のデザインやアップマフラーもお気に入りです」と山口さん。山口さんは神奈川県平塚市で『湘南BASE』というレンタルガレージやバイクカフェをお兄さんと一緒に経営する大のバイク好き
YB8 真下祐輔 さん
YB8(1990-1993)はアルミツインスパーフレームに、ヤマハのFZR1000の並列4気筒エンジンを搭載。「ビモータは旧くならない! 唯一無二の存在! 乗って楽しい!」という真下さんは、YB6も所有するビモータフリーク
DB2 真下綾子 さん
真下祐輔さんの奥様のバイクはドコから見てもDB1だが、中身はDB2。DB2(1993-1998)はドゥカティの1,000cc空冷L型2気筒を搭載。「日本車にはないオリジナルのデザインが美しいです。やっぱり見た目は大切ですね(笑)。メンテナンスは主人がやってくれます」とのこと
YB5 金子雄太 さん
YB5(1987-1988)のエンジンはヤマハFJ1200で、ヤマハエンジン搭載のビモータで唯一のパイプフレーム車。「大排気量4気筒をパイプフレームに搭載した“元祖ビモータ”の感じが気に入っています。フレームを見せたくてカウルを自作、25年くらい乗っていて走行距離は15万キロを超えました。もう“自分の足”ですね、キャンプツーリングにも行きますよ!」
TESI 3DC 菅沼学史 さん
TESI 3D(2006~)はドゥカティの空冷L型2気筒を搭載したハブセンターステアリング車で、TESI 3DCはモトコルセのコンプリートモデル。「ずっとテージを探していて、モトコルセで見つけて一目惚れ。他メーカーにはない造形美です!」
TESI 3D たにやん さん
TESI 3D(2006~)はドゥカティの空冷L型2気筒を搭載したハブセンターステアリング車。「ハブセンターステアは衝撃的ですし、フロントカウルからサイドに流れる無機質でいて生き物のようなシャープな造形が素敵! アップハンドルも気に入っています。なにより絶対的な品格とオーラに浸ることができます!」
TESI 1D 渡邉俊彦 さん(右)
TESI 1D(1990-1994)はドゥカティ851系の水冷L型2気筒を搭載した、ハブセンターステアリングを装備した世界初の量産車。ただし渡邉さんのTESI 1Dは原形をとどめないほど大幅なカスタムが施されている。「オメガプレートのフレームとエンジン以外は全部ワンオフで作り、出来上がるのに8年かかりました。TESIが好きなのですが、ノーマルのカウルが気に入らず、ネイキッドにしたかったんです。フレームが見えないのがもったいないですから(笑)」。ちなみにフレームや前後スイングアームはバフがけされ、ボディカラーは車体右面はレッドだが、反対側はブラックに塗られている
DB1 度会忠俊 さん
DB1(1985-1986)はドゥカティの750cc空冷L型2気筒を搭載。度会さんのDB1は、モータープロダクト・ヤジマのコンプリート車だ。「Lツインエンジンとハンドリングが気に入っています。所有感もありますし(笑)」
DB1 矢島幸男 さん
DB1(1985-1986)はドゥカティの750cc空冷L型2気筒を搭載。矢島さんはモータープロダクト・ヤジマの代表を務める。「ビモータはパイプフレーム車も、アルミフレームのYBシリーズとか色々乗ってきましたが、どのバイクもコーナリングの楽しさや安心感は『あ~、ビモータだ』と納得できます。ずーっと乗っていたくなりますね」
TESI 1D 宮園好之 さん
TESI 1D(1990-1994)はドゥカティ851系の水冷L型2気筒を搭載した、ハブセンターステアリングを装備した世界初の量産車。「ハブステアのバイクに乗ってみたくて手に入れました。実際に乗ると、意外と普通に走りますが(笑)、やっぱり楽しいです。約20年乗り続けていますが“ビモータだから大変”というのはあまり感じません。キチンとメンテナンスしていれば、壊れることも無いですし。ほとんどノーマルの状態を維持しています」
DB5CR 1080 稲田義人 さん
DB5(2005年~)はパイプのトラスフレームにドゥカティの1,000cc空冷L型2気筒を搭載。DB5CRはモトコルセのコンプリートモデルで、エンジンにも手が入る。「発売当時、バイク雑誌で目にして“カッコ良いな~”と思い、ずっと探して見つけました。乗り味にはあまりこだわりが無くて、すべてはデザインです!」
- 更新日
- 2022/04/04
- 公開日
- 2021/05/28