従来のエンジンとゲージ風フレーム展示だったのがネイキッドスポーツに搭載され走行動画も公開!

イタリアはミラノで開催されたEICMAで、ホンダは昨年このEICMAで展示したV3 E-コンプレッサーのエンジンと展示用フレームを、コンプリートバイクにまで開発を進めて参考出品した。
既にYouTube動画で走行シーンをご覧になった方も多いだろう。
テストベンチでの金属的なエキゾーストノートと、サーキットをウイリーで疾駆する様子など、いかにも回転域を選ばない電子制御(電動ブースト)コンプレッサーの未知なるパワーに、ハートが脈打ったに違いない。
もう走行テストを実施しているとなれば、次回のEICMAに生産モデルが発表されるかも知れない、そんな期待をせずにいられない動画だった。



今回の発表で、水冷DOHCの75°V型3気筒は排気量を900ccとアナウンス。
電動でブーストされるスーパーチャージャーの効果は、1,200ccの強烈なトルクを発生、しかも電子制御される電動ブースト(過給)なので、エンジン回転に比例せずブースト圧を高めたり下げたりもできるところが注目される。
これによって、ツーリングなどでクルージングするときは排気量相応に燃費に寄与、いざ必要なパワーを呼び出したいときにひとクラス以上も上回るエンジン・パフォーマンスに酔えるのだ。
そしてこのトルクの発生を、電子制御でデリケートにコントロールできるとなると、コーナーから立ち上がる際のトラクション効率を、ハイサイドなどのリスクを避けつつグイグイと旋回しながらワープ感覚の増速も可能になる。


またフレームも、V型エンジンの後ろシリンダー支持とスイングアームピボットが直接は結ばれていない、セミピボットレスのようなレイアウトでコンパクト化と強靭パワーに耐える高剛性とを両得しているようだ。
さらにスーパーチャージャーの過給を電動化するとなると、クルマでの例から電源はかなりのグレードを必要とする筈で、そのあたりの構成も興味をそそられる。



いすれにしても、まだまだ走行テストにはほど遠いイメージだった人が大半だろうから、一気に現実味を帯びたV3R 900 E-コンプレッサーの今後に、早くも待ちきれない気持ちが支配的だろう。
やっぱりモーターサイクルには、趣味の世界だけにNewエンジンは欠かせない。ホンダのさらなるチャレンジに期待したい!



