まるで近未来のバイク。概念にとらわれずオリジナリティを追求
コンプリートマシンの技術を投入して、オーナーの要望に応える
ドラッグレーサーとカフェレーサー両方の雰囲気を持つDXD。カテゴリーを超えた新しさ、それでいて違和感のないバランスを持つ
ドゥカティは2016年モデルとして、クルーザーモデルのディアベルをさらに進化させた「Xディアベル」をリリース。
さらにドゥカティは、イタリアのヴェローナで2016年1月に開催したMotor Bike Expoに、Ⅹディアベルをベースとしたドラッグレーサーを彷彿させるコンセプトマシン「DraXter」を出展したが、その圧倒的なスタイルにひとめ惚れしたオーナーが、モトコルセに製作を依頼したのが、この『DXD』。
とはいえDraXterは、切れ角のほとんどないトップブリッジ下に装着したクリップオンハンドルや、シートカウルの真下に配置したステップなど、現実的に走行するのはほぼ不可能なショーモデルだった。
しかしモトコルセではXディアベルをベースに、コンプリートマシンのDXCを製作しており、ノーマルより55cmも後退したライディングステップをはじめ、数々のドライカーボン製のエクステリアパーツの用意もあった。
そこでDraXterのイメージを可能な限り再現しながら、DXCの技術を投入して“走って楽しめる”マシンを製作した。
モトコルセの手にかかるとXディアベルというクルーザーがここまで変わる……。
DXDは、シチュエーションを問わず主役になれるプレミアムな存在だ。
その迫力のスタイリングとセクシーさは、まるで映画の主人公が駆っていそうな特別感を放つ。
4本締めのアンダーブラケットも、オーリンズFGR300フロントフォークをXディアベルに装備するために製作した専用品。ちなみにロゴマークは削り込みではなく、ブラケット全体を削って浮き出ている。コンパクトなクリスタルブリンカーは、専用のアルミ&樹脂カバーのステーでフォークにクランプして装着
シートの厚みを増してスポーティなポジションを実現。表皮はパンチングのカーフレザーで、ダイヤモンドステッチを施す。シートカウルはドライカーボンでダックテールに造形
トップカテゴリーのレースでお馴染みのオーリンズFGR300フロントフォークに、モトコルセがSICOM社とのコラボで製作したMotoGPタイプのセラミックカーボンディスクと、ブレンボ製P4-34/38をセットしたフロント周り
ノーマルから55cmも後退したライディングステップ。一見シンプルに見えるが、プレートもペダルも裏面を丁寧に切削し、軽量かつ高剛性に仕上げる。フットペグは靴裏とのグリップに長ける、CNCで全面を削り出したラジアルブロックスクエアコンセプト。サイレンサーステーを兼ねるヒールガードは、剛性の高いドライカーボン製
スリップオンの2本出しサイレンサーは、上下で取り出し角も形状も異なるチタン製のボディとアルミ削り出しのエンドコーンが特徴。テールパイプはMotoGPマシンと同様の、チタンの平板から切り出したいくつものパーツを丸めて繋げるロブスターテール製法
カーボンホイールはBST社のラピッドテック。往年のマッスルカーをイメージさせる、3スピナーのロックナットキャップが遊び心を誘う
モトコルセ
ビモータやヴァイルス、アヴィントンなどプレミアムなバイクをはじめ、STMやALTHなど高品位パーツの正規輸入元を務め、DUCATIライフスタイル東京、DUCATI埼玉の母体でもある。ドライカーボンやCNC切削、チタニウムなど高品質素材を用いたオリジナルパーツの開発・販売も行う。取り扱うプレミアムバイクをベースに、世界の一流パーツやオリジナルパーツを組み込んだ「コンプリートバイク」の製作に力を注ぐ