元祖ストリートファイター、それが1994年に登場したトライアンフのスピードトリプルだ。スーパースポーツのカウルを剥ぎ取り、挑発的なフロントマスクを装備したこのカテゴリーに今では様々なメーカーが追従。現在ではその顔に見慣れてきた方も多いと思う。各メーカーがオリジナリティを追求しているが、トライアンフは大幅な馬力アップでNewスピードトリプルを大変身させてきた!
エンジン&車体を刷新したスピードトリプル1200 RS。その守備範囲は市街地からサーキットと幅広い! 4月上旬より発売開始。価格は199万9,000円
パワーを大幅アップしているが、扱いやすさを追求しやすいのが3気筒の特権!
スピードトリプルがフルモデルチェンジした。既存のコンセプトは踏襲しているものの、ゼロからつくり上げた完全なフルモデルチェンジ。まずはそのエンジンに注目したい。
トライアンフが熟成させ続けている3気筒エンジンの排気量は、1,050ccから1160ccに引き上げられ、パワーは30psアップ! の180psを発揮する。
しかもその馬力を、10,750rpmというスーパースポーツなどと比較すると低めの回転で発揮しているのがトライアンフらしい。速さだけでなく、扱いやすさを追求しているに違いない。
前モデルからパワーは+30ps、トルクは+8Nm、レブリミッターは+650rpmを実現したエンジン。慣性を12%低減したことでレスポンスにも優れる
Moto2参戦で培った技術をフィードバック
トライアンフは2019年からMoto2のエンジンサプライヤーを務めているが、そこで培った技術をこのエンジンに投入。数字的なインパクトがあるためどうしてもパワーに注目してしまうが、スロットルワークに対する車体の応答性なども追求している。また排気量が上がっているにも関わらず、Newエンジンは7kgの軽量化を実現。これはエンジン自体がかなりコンパクトに設計されているからだ。
ネイキッドでスポーツする楽しさをとことん追求!
車体や足周りに注目してみるとNewスピードトリプル1200 RSはどこまでも運動性を追求していることがわかる。車重は前モデル比−10kgの軽量化を実現。
前後サスペンションはオーリンズ、ブレーキはブレンボ、タイヤはメッツラー製のレーステック。どれも一般的なネイキッドよりもワンランク上のパーツを装着している。
前後サスペンションはオーリンズ製。フロントはNIX30、リヤはTTX36。フロントのブレーキキャリパーはブレンボ製のステルマ。タイヤはメッツラー製レーステックRRで、ディテールだけ見るとまるでスーパースポーツだ
レーステックRRを履きこなすネイキッド……、これだけでそのパフォーマンスが楽しみになる。市街地やツーリングでの扱いやすさはもちろん、サーキットでもかなりのパフォーマンスを約束してくれるに違いない。
また、電子制御も充実。モードは「レイン」「ロード」「スポーツ」の他に「トラック」も用意する徹底ぶりだ。
メーターは5インチTFTディスプレイ。電子制御の完成度もスーパースポーツ並み
アップ&ダウンに対応するクイックシフター
灯火類はすべてLEDで視認性を向上させている。ウインカーはセルフキャンセル式だ
サーキットでセパハンのスーパースポーツで攻めているライダーをアップハンドルのNew スピードトリプル1200 RSが抜いていく……そんなシーンが簡単に想像できる。
スピードトリプル史上最高のパワーウエイトレシオを実現。これは1994年の初代スピードトルプルの2倍の数値だという。
Newスピードトリプル1200 RSは、アップハンドルのネイキッドでもスポーツで妥協したくない! サーキットを攻めたい! そんなライダーの理想的な相棒になるだろう。
ネイキッドなのにサーキット性能をここまで追求しているバイクは珍しい
サファイアブラック
マットシルバーアイス
All-New Triumph Speed Triple 1200 RS – Global Reveal
SPEC
- 最大トルク
- 125Nm/9,000rpm
- 変速機
- 6速
- フレーム
- アルミツインスパー
- 車両重量
- 198kg
- ブレーキ
- F=φ320mmダブル R=φ220mm
- タイヤサイズ
- F=120/70ZR17 R=190/55ZR17
- シート高
- 830mm
- 燃料タンク容量
- 15L
- 価格
- 199万8,000円~