MotoGP第8戦エミリア・ロマーニャGP/Moto3の小椋が2位を獲得し、チャンピオンシップでトップから2ポイント差に接近した
小椋 藍(Honda Team Asia)
9月20日、MotoGP第8戦エミリア・ロマーニャGPの決勝レースが、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された。
■Moto3
第8戦エミリア・ロマーニャGPは、第7戦サンマリノGPに続き、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでの2週連続の開催。Moto3は、小椋 藍(Honda Team Asia)が4列目11番グリッドからのスタート。決勝前に行われたウオームアップの14コーナーで転倒を喫するシーンもあったが、無事に決勝レースのグリッドに並んだ。この日はMoto2、MotoGPでもウオームアップでの転倒が相次いだ。
11番グリッドからスタートした小椋は、1周目でポジションアップに成功。8番手から9番手付近に浮上した。その後、後続に飲み込まれ、13番手に後退するも、少しずつポジションを回復。23周で争われるレースの折り返しとなる12周目には、9番手にポジションを上げた。
残り5周を迎えて小椋は6番手に。前方を走っていたダリン・ビンダー(CIP Green Power)のクラッシュで5番手に浮上すると、翌周には3番手にポジションアップ。レース終盤に強い小椋らしいレース展開をみせる。
残り3周で、チャンピオンシップを争うランキングトップのアルベルト・アレナス(Gaviota Aspar Team Moto3)に交わされたが、3番手を奪還。しかし、その翌周には5番手に後退する激しい争いを展開する。
上位5名のライダーがワンパックとなり、激しい優勝、表彰台争いが展開される最終ラップ。トップ争いが混戦を見せる中で、小椋はその混戦をうまくかわすレース巧者ぶりを見せ、最終ラップの残り数コーナーで3番手に浮上。そしてそのまま最終コーナーを立ち上がり、3位表彰台を獲得した。ランキングトップであるアレナスは4位フィニッシュ。小椋はランキング2位をキープすると同時に、ポイント差を2ポイントに縮めた。
國井勇輝(Honda Team Asia)は26番グリッドからスタート。最終的には、25位でレースを終えた。>
小椋 藍(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今日の結果は、我々のポテンシャル以上のものだったと思います。もちろん結果は嬉しいのですが、今週は自分にとって、とてもチャレンジングなレースとなりました。出だしが厳しく、FP3(フリー走行3回目)では大きく進歩できたのですが、QF2(予選Q2)で上手くまとめることができず、予選順位もかんばしいものではありませんでした。レースはタフで、ペースも速く、多くのライダー達がアグレッシブな走りをすることを改めて知りました。上位を維持することは容易ではありません。いずれにしても、また表彰台に登ることができたことは良かったです。優勝する為にはもっと改善する必要があります。まだまだ次の戦いが待ち受けています。気を引き締めて頑張ります」
2020年シーズン6度目の表彰台を獲得した小椋
國井勇輝(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「スタートからグループ内に留まれたのですが、彼らのペースについて行けませんでした。その中でミスを犯してしまい、グループから遅れてしまいました。その後は、単独で落ち着いて自分のペースで走りました。それにもかかわらず、昨日のFP3(フリー走行3回目)より1秒以上速く走れていました。レースでは、緊張してしまい、ミスを犯してしまっています。今日のレースは、自分としては先週よりも良かったので、それはポジティブなこと。次のレースはバルセロナ。良く知っていて好きなサーキットなので、頑張ります」
國井勇輝(Honda Team Asia)
國井は26番グリッドからスタートし、25位でフィニッシュ
■Moto2
Moto2は、ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)が26番グリッド、アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asia)が28番グリッドからスタート。レース序盤はドライコンディションで行われたが、5周目あたりで雨粒が落ち始めたことを知らせるレッドクロスのフラッグが提示。ドライコンディションで始まったレースのため、ライダーはスリックタイヤを履いている状況。その後、7周目にレッドフラッグが提示され、レースは中断となった。
その後、さらにレーススタートを見送る『スタートディレイ』となり、約20分の中断を経て、再びMoto2ライダーたちがスターティンググリッドについた。天候は回復し、ドライコンディションでのレースが再開。このグリッドは、6周目終了時点のポジションが反映され、レース2のグリッドは、チャントラは25番手、アンディは26番手。レース2でチャントラは、21位でフィニッシュ。アンディは24位でチェッカーを受けた。
ソムキアット・チャントラ (IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今朝のウォームアップには満足していましたし、去年と今年のセットアップを比較すると良くなって来ていると思います。先週よりフィーリングも良くなり、レースはコンスタントに走れたが、まだ十分ではありません。ただ、一歩前進できたと思います。来週のバルセロナでのレースで改めて確認します」
ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)
天候による中断を経て、チャントラは21位でレースを終えた
アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「昨日のFP3(フリー走行3回目)での転倒の後、良いフィーリングを戻せず苦労しました。赤旗中断後のスタートでも、中断前の時と同じようにグループ内でレースをしようと思ったのですが、私のペースが、0.3~0.4秒遅くできませんでした。今日の結果は期待したほど良くありませんでしたが、レースの中で改善できたと感じました。次週のバルセロナに向けて、引き続きしっかりと働きます」
アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asia)
Moto2ルーキーのアンディは24位フィニッシュ