数年前のMotoGPを彷彿とさせる
KTMのテストライダーであるダニ・ペドロサ、そしてヤマハのテストライダーであるカル・クラッチローが2021年8月6日〜8日にかけて開催されるMotoGP第10戦スティリアGPに出場することになった。
2人は共に35歳。ペドロサは2006年から2018年まで、クラッチローは2011年から2020年までMotoGPクラスに参戦し、8年もの間同じクラスで競い合ったライダーだ。
ここにホルヘ・ロレンソが出場していればもっと面白い展開だっただろう。
ともかく、数年前のMotoGPに戻ったようなメンツが参戦するMotoGPは、2010年代のMotoGPを観戦していた人たちにとってはとても印象的なレースになることは間違いないだろう。
少し話は違うが、彼らが最高峰クラスに上がって、引退して、ワイルドカードや代役として出場するという時間の中で、ずっと最高峰クラスに現役で出場し続けるバレンティーノ・ロッシの凄さも思い知らされる。
以下、プレスリリースより
ダニ・ペドロサ
「MotoGPのKTMで最初からこのプロジェクトに参加し、私の経験を彼らと共有できることはとても楽しみです。通常のテストでは、ステップバイステップで最善を尽くしてきましたが、レースに参戦して通常のテストとは異なる視点が得られるということも楽しみです。久しぶりのレースですが、もちろんMotoGPでのメンタリティはテストとは大きく異なります。 今回の私の焦点を当てるのは、レース中にバイクにどんな事が起こるのかをテストすることです。KTMを操るライダーがさまざまなセッションや技術的機能に対してなにをリクエストしてくるのかを理解したいと思います。自宅から見ることでも車体やレースの改善を感じることができますが、今のMotoGPについて、新しいテクノロジーや他のライダーとのレースや戦略のについてより理解を深めるために、このワイルドカードで参戦するのです。レースからしばらく離れていたので、期待度を話すのは難しいです。レースのメンタリティに切り替わるかわからないが、私たちはできる限り週末を楽しむように努めます。」
カル・クラッチロー
「今年、テストライダーとしてヤマハに戻ってくることができました。そして必要な時にはレースに出場することもできるというのは、私だけでなくヤマハやチームにとっても良いことでしょう。今はPETRONAS Yamaha SRTのマシンに乗ることをとても楽しみしていますが、もちろんこれは決してベストの状況ではなく、私はモルビデリ選手の術後の良好な経過を願っていますし、より強くなって戻ってくることを期待しています。この2年間、素晴らしい走りを見せてくれているので、必ず期待に応えてくれると信じています。この3戦に向けて目標を立てるのは難しく、それよりもマシンへの理解を深めることを重視したいと思っています。いろいろなマシンを比較し、多くのデータを集めてヤマハに提供できることが強みになるでしょう。MotoGPは非常に厳しい戦いなので、困難な状況に追い込まれるかもしれません。でも私はそれをとても楽しみにしているのです。またオーストリアでチームのみんなに会うのを楽しみにしています。ウィルコ・ズィーレンベルグは2009年にスーパースポーツに参戦したときのチームマネジャーですし、ヨハン・スティゲフェルトとは数年にわたって競い合った仲です。彼らのところへ帰るのを本当にうれしく思います。」