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MotoGPライダーのブレーキングは、4本がけが多いですね。真似した方が良いですか?【教えてネモケン055】

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A.コントロールしやすい2本がけがオススメです

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MotoGPライダーのブレーキング時の指の本数は様々。メインカットのロッシも時代によって使い分けてきた。

MotoGPを観ていて気がついたのですが、4本指でブレーキングしている選手をよく観ます。ライテクでおすすめされている2本指ではありませんが、最新のライテクとして真似をしたほうが良いですか?

フロントブレーキの指は何本が正解?

確かにMotoGPでは、人差し指と中指に加え、薬指と小指もブレーキレバーにかけた4本がけで操作しているライダーもいます。また逆に人差し指1本だったり、3本がけのライダーもいますネ。もちろんライテクでお奨めしている2本がけのライダーも数多くいます。

MotoGPはある意味お手本となる面が多いので、チャンピオンクラスが4本がけであれば、どんなメリットがあるのか試してみたくなるのもわかります。しかし、このフロントブレーキレバー操作については、ちょっと待った! なのです。なぜなら、皆さんの乗っているバイクとはフロントブレーキそのものが違うからです。

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マルク・マルケスはMotoGPになってから人差し指1本に。ケイシー ・ストーナーは中指1本だったのが印象的

MotoGPマシンのブレーキは超スペシャル

MotoGPマシンのフロントブレーキはカーボンディスクローターが使われています。これはトップスピードが350km/hにも達するMotoGPマシンを急減速させるには、従来のスチール系素材だと安定した性能が発揮できないために開発された新素材。ただカーボンといっても、いわゆるカウリングなどの軽量パーツとは異なり、カーボンコンポジットという特殊な製法でつくられた素材で、パッドも同じカーボンコンポジットで、摩擦によって生じる被膜が制動力を生じるなど、そもそもが異なるブレーキなのです。

ただ、初期の制動で発熱を速やかに生じないと効きが甘いというか、最近のは随分と解消されたと聞きますが、レスポンスがやや遅いという特徴もあります。そのためブレーキレバー操作で、皆さんのバイクのように遊びのストロークがありません。そしてラジアルマスターの特性もあり、レバーストロークも大きく、スロットルグリップに近い、深いトコロまでストロークします。これはブレーキをかけてから、ジワッと効力が高まる変化していく特性を、ライダーがコントロールしやすいよう設定されているからです。

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スズキファクトリーのアレックス・リンスとジョアン・ミルは2本。ドゥカティファクトリーのフランチェスコ・バニャイヤは4本。MotoGPライダーが何本の指でブレーキをかけているのか? そんな風にMotoGPを観るのも面白いかも。コーナーによって使い分けている選手も⁉︎

コントロールするならフロントブレーキは2本がけ

というワケで、この深くストロークするブレーキレバー操作に各ライダーが自分の好みで3本がけや1本がけで操作しているのです。

ボクもカーボンブレーキの経験がありますが、やんわり節度のないレバー入力には最初違和感がありましたが、慣れてくると昔ながらの表現ですが、まさに真綿で締めつける感覚。

自動的にジワーッと効きが強まってくる安心感に包まれていました。もちろんレバー入力に大したチカラも必要とせず、300km/hオーバーから両肩ごと前転しそうな勢いで猛烈なストッピングパワーに見舞われます。

なので、皆さんが乗られているバイクのブレーキとは、まるで次元の異なるマシンを操作するときの3本がけだったり4本がけだったりしているワケで、市販車の遊びのあるレバーストロークを操作するには、やはりお奨めしている2本がけが最も扱いやすく、微妙なコントロールも可能だと思います。

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市販車はコントロールしやすい2本がけがオススメ。そのあたりはYouTubeのRIDE LECTURE 002「フロントブレーキはもっと強くかけられる」をチェック!

フロントブレーキはもっと強くかけられる!|RIDE LECTURE 002|RIDE HI

Photos:
長谷川 徹,MICHELIN,DUCATI